ロイヤルオークってどうして定価より高いの? 【その1】

15400ST_41mm

オーデマピゲのロイヤルオーク、高騰しています。

定番ステンレス3針モデル、15400STなど、現在、定価1,998,000円に対し、市場で販売されている価格は、ブラック文字盤で290万円前後、シルバーで、280万円前後。もちろん並行輸入です。

そして、中古ですら250万円前後という異常とも言える高騰ぶり。

なぜ定価よりこれほど高く売られているのでしょう。

もちろん日本の正規代理店では定価(メーカー希望小売価格)での販売ですが、どの正規店でも長いウェイティングリスト。
よほどタイミングがよくない限り、手にすることはできません。

ロイヤルオークやパテックフィリップやロレックス一部モデルはこのような現象が起こって久しいのですが、まだまだ多くのお客様から、「なぜ定価よりこんなに高いの??」とご質問をいただきます。

ここでは、もっとも定番であるステンレスの3針モデルを例に挙げ、できるだけわかりやすく解説していきましょう。

15500ST_41mm
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ロイヤルオークが定価より高い理由

 

結論から言えば、「皆が欲しがっているから」です。

需要が供給を上回っているからであることは言うまでもありません。

この20年、主にアジアなどの新興国からの需要が急激に増えていることも大きな要因です。

お金を稼ぐと高級品が欲しくなるものですが、極端な例を挙げれば、突然大金が入ると、まずは誰もが知っている高級品を手に入れようとする心理が働きます。

ロイヤルオークをはじめ、先に挙げたロレックスやパテックの一部モデルがこういった需要にぴったり当てはまってしまうのです。

需要が供給を上回っているチャート
チャート

資本主義、自由市場の日本において、モノをいくらで販売しても自由です。

中古ですら、定価より高い価格で売られている、そんなロイヤルオーク現象は、日本だけではなく、世界的なものですが、純粋に身に着ける以外にも利殖目的に転売されることもあり、株式市場、先物市場などと同様、投機の対象となります。

投資、投機などという言葉が出ますと、もちろん、価格の推移は気を付けてチェックしていなければなりません。

投機的なモノとなってしまうと、相場を下げる原因は突然現れるものです。

メーカー側の経営体制の変化、為替相場の急変、他のホットなモデルの登場、新たな世代の嗜好の変化、等々、日本のバブル崩壊で苦い経験した方も、あれから既に30年が経とうとしており、すっかり喉元を過ぎ、熱さを忘れている頃。

価格急落というのは、こういった一部モデルのみであっても、他のブランドにも少なからず影響を及ぼすので、歓迎されるものではありませんが、そろそろマーケットが成熟し、落ち着くことを真に願います。

今後の価格イメージ
今後の価格

海外ではその習慣や文化の違いにより、正規代理店が定価より高く販売する場合もあり、業者間の取引ですら価格が高騰します。

このような現象の中、運よく正規代理店で定価で購入した方が転売したり、モラルの低いメーカー関係者・販売側の関係者がいち早く入手し、即転売、という、あらゆる業界に共通する問題が生じてきます。

一度も一般消費者の手に渡っていないのに、プレミアム価格となってしまうもの、ファション業界に限らず、色々ありますよね。

 

ロイヤルオークの出荷数について

 

そんなに人気があるなら、もっと出荷数を増やせばいいのはないか、その方がメーカーも儲かるのでは?

誰もがそう思いますよね。

弊社では海外正規代理店のマネージャーと話をすることが多いのですが、APは欲しいモデルが全然入荷しないからメーカーと喧嘩になって販売契約を切ったよ、という話を耳にするようになりました。

オーデマピゲの正規代理店になるにはかなりハードルが高く、その国でもトップクラスの代理店のみとなります。
そのような正規代理店は、オーデマピゲより資本の大きい会社もあります。

こういった代理店を切った場合、メーカー側の痛手になります。しかし、オーデマピゲは販売戦略を変えることはありません。

ブランドの価値を下げない、この一言に尽きます。

パテックフィリップのティエリー・スターン会長曰く、「数値を達成することよりも希少性を維持することの方が重要」。

その言葉どおりの意味です。

 

ロイヤルオーク人気の理由

 

ジェラルドジェンタ氏デザインのロイヤルオークは、発売当初よりその斬新なデザインで大ヒット。

マイナーチェンジを繰り返しながらもこの20年間の間には、基本的なスタイルは変わらず、一目見てロイヤルオークとわかります。

ロイヤルオークのモデルチェンジ
ロイヤルオークのモデルチェンジ

また、オーデマピゲと言えばロイヤルオーク、というはっきりとしたアイコン的存在。

例えば、歴史あるブランド、オメガ、ロンジン、を取り上げてみましょう。

オメガと言えば?  ロンジンと言えば?

どちらも歴史のある、信頼の厚い人気時計メーカーであり、ヒット作も多くあります。

ただ、複数のモデルが頭に浮かび、オーデマピゲ→ロイヤルオークというほどの強いアイコン的存在のモデルを思い浮かべられない方が多いかと思います。

もちろん、世界三大高級時計メーカー、パテック・ヴァシュロンまたはブレゲなどと並ぶ「THE BIG 3」に挙げられるブランドである背景、高級時計の歴史における金字塔となっていること、これは言うまでもありません。

さて、次に、この20年のモデルチェンジについて見ていきましょう。

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